前回に引き続き、トップ営業になるために必要な3つの力、今回は、その2を書きます。3つの力のうちの残り2つの力について考えます。
営業プロセスを前に進める(推進する)力
二つ目は、デザインされた営業プロセスを前に押し進めてゆく力、営業プロセス推進力です。
一般的に営業プロセスは、①情報収集フェーズ ②商談設定フェーズ ③課題抽出・ニーズヒアリングフェーズ ④課題解決・提案フェーズ ⑤成約・クロージングフェーズ
⑥納品~アフターフォローフェーズ と流れて行きます。
現フェーズから次のフェーズに営業活動を進展させていく力が必要となります。
具体的には、仮説構築力やヒアリング力、プレゼン力やクロージング力など多数のセールススキルの強化が求められます。
上記の中でも「仮説構築力」は非常に重要と考えます。
顧客のニーズが多様化・高度化している昨今、製品力やサービス力を前面に打ち出してもなかなか顧客は振り向いてくれません。
仮説を構築する力、言い換えると、顧客が抱える課題やニーズを想定する力を保有することが商談の巧拙を決めると言っても過言ではありません。
強い営業と言えば、プレゼンやクロージングなど、ややもするとプロセスの後工程(上記営業プロセスの④~⑥が該当します)でいかにテクニックを発揮するかといったイメージが強いようですが、前工程(同じく①~③が該当します)、つまり仮説の構築力やニーズヒアリング力に、問題が隠れていることが散見されるのです。
営業活動を円滑に進める力
三つ目は、営業活動を円滑に進めて行くための対人対応力の強化です。
いわずもがな、営業活動は人と人とのつながりの中で、展開していく活動です。
「あのお客様とは合わない」「この取引先の担当者は苦手だ」と感じながら営業活動を行っても良い成果は望めません。
そのためには、自身と相手のコミュニケーションの特徴を理解し、自分をコントロールして、相手に合わせてゆく対応方法を習得させていく必要があります。
例えば、商談の前手で雑談を軽くはさんだ方が、より円滑な会話が進むというタイプと、ビジネスライクに単刀直入に、仕事の話しから入ったほうが良いタイプがあります。
あるいは、ニーズヒアリングの際、質問を投げかけるにしても、○×や、YES・NOなどで比較的答えやすいクローズ質問で問いかけたほうが良いタイプと、自由に意見や考えを話してもらうためにオープン質問で問いかけたほうがスムーズに行くタイプ。
クロージングの場面においては、乗ってきたら一気に畳み掛けたほうが良いタイプと、絶対にせかしてはならないタイプなど。
トップセールスは相手の行動傾向を見極め、相手が心地よいと思う対応法を、相手の表情やしぐさなどから、感覚的に察知する一方、自身の行動をコントロールすることを習慣化させているのです。
成功の「再現化」を実現する
営業と言えば、とかく人間力や行動力など、漠然とその活動自体を捉えてしまうことが
多く、結果的に、具体的な強化策が見いだせず、個人の資質や偶然の機会に頼ることに陥りがちです。
2回にわたってご紹介した、3つの強化ポイントをしっかりと自身の頭で理解し、自身の営業活動を振り返り、今どこでつまずいているのか?
どこがボトルネックになっているのか、俯瞰的に、多角的に捉えることが必要です。
さあ、あなたも、営業活動における成功事例の「再現化」を重ね、伝説のトップセールスを目指してはいかがでしょうか?
その道は、「ほんの些細な」習慣から始まるのです。
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