最近、組織の営業力強化や販路拡大を目的とした、顧問派遣サービス、あるいは社外取締役派遣サービスを提供している人材派遣会社が乱立しております。
顧問名鑑で有名なレイス、インテリジェンス、マイナビやパソナ、リクルートなど
そうそうたる大手人材派遣会社がこの手のサービスを展開しています。
実は、私もいくつかの会社に顧問として登録しており、実際に企業を紹介いただいたケースもありますが、打診を頂く段階でお断りするケースが多いのです。
一体なぜでしょう?
実は、この手のサービスの大半は、顧問として、その個人が保有する人的ネットワーク、いわゆる「人脈」を頼りとした、商談設定や販路拡大を目当てとするクライアントが非常に多く、ただ人を引き合わせるとそれでミッション終了と言わんばかりの案件ばかりが散見されます。
確かに、多くの企業経営者、とりわけ中小零細規模の経営者にとって、過去、大手の役員クラスで多数のネットワークを持っている顧問を低価格で招き入れることは、大変魅力的に見えるでしょう。
ただ、時代は変わり、バブル崩壊後の現在、企業は常に費用対効果を求め、最小のコストで最大のパフォーマンスを上げることが可能な商談、取引を望んでいます。
たとえ、過去の、人的パイプが存在していて、初回訪問の壁は突破できたとしても成約に至るまでの道のりは、人脈があろうとなかろうと、あまり関係のないことなのです。
この傾向は、小職が長年、営業コンサルタントとして、各企業をサポートしてきて実感することであり、痛いほど、失敗も重ねているからこその思いもあります。
したがって、このような事由での紹介案件は、残念ではありますが丁寧にお断わりしているのです。
では、いかにこの顧問サービスや社外取締役サービスを活用すべきでしょうか?
私は、単なる商談設定に終わらせることなく、3つの方向性を示し、ワンストップでの営業包括支援を提唱します。
3つの方向性、すなわち、①戦略の構築 ②営業プロセス支援 ③課題の抽出と解決策の検討です。
まず、戦略の構築です。
事前に、追うべきクライアントを慎重に選びます。いわゆるターゲティングになります。
そのクライアントのポテンシャルを精緻に分析します。市場の魅力(現在の売り上げ規模や将来予測等)と、営業上の阻害となる要因(競合の有無や取引の緊急性の度合いなど)をじっくりと見極めます。営業の成功の7割は事前準備と言われるくらいですので、この段階にもっとも時間を費やします。
次に、営業のプロセスを実際に併走します。
営業プロセス、つまり、アプローチ~ニーズヒアリング~プレゼンテーション~クロージング~アフターフォローと続く、営業の各ステップで、必要とされるスキルや知識のインプット、また、実際に営業を通じて、それをアウトプットさせていきます。
また、ステップの過程で、必要に応じ、営業ミーティングの開催とファシリテーションも行います。
最後の段階は、PDCAサイクルでいう、CとAにあたります。
課題の抽出と、その解決策を検討します。
営業活動を通じて明らかになった課題を探求し、改善策を一緒に考えます。
以上のステップを通じて、営業組織の地力を養います。
安直に、人脈頼りに商談設定に走るのではなく、多少時間はかかりますが、中長期的に営業チームの基礎体力をつけていきます。
いかがでしょう?
顧問や社外取締役を活用した、営業組織活性化の一案。
弊社では、新しい顧問サービス活用の提案をいたします。
株式会社オフィスたはら
代表取締役 田原洋樹
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