人材育成・研修に関わる身として感じることは
組織を活性化させるキーポイントとしては、課長のマネジメント
能力に頼ることが非常に大きいということです。
組織をマネジメントする課長は、一定の成果を求められます。
ただ、もちろんですが、成果のみを追求すればよいということ
ではなく、メンバーの育成を同時推進させていくことも忘れてはなりません。
言わば、「勝ちながら育てる」とでも言いましょうか。
ただ、勝ちをあまりにも、強く意識するあまり、課長自らが
プレイヤーとなり、メンバーを自身のコピーに仕立て上げるかのように
細部にわたって指導する傾向はよくありません。
ティーチングではなく、コーチング。
あくまで、課長はメンバーと並走し、ゴールまで自走する姿を見守る
気持ちで接することが求められます。
決して課長のコピーではなく、独自の個性をベースとした、チームメンバーが育ち、躍動するようなチームは、見ていても楽しいものです。
失敗を重ねながら、らせん階段を上るように、成長するプロセスを間近で見れる課長は、最高のポジションなのです。
近年、若い人が「管理職になりたくない」という風潮がありますが
このような、本来の課長としての醍醐味を味あわせてやりたいものです。
チームが活気づき、成果を上げ続けるその中心に、課長がイキイキと
マネジメントできる。
そのような、組織が数多く存在すると、日本の景気ももっとよくなるだろうな。
そんなことを考えながら仕事をしております。
人材育成コンサルタント 田原洋樹