「働き方改革」、今や聞き慣れたワードとなりました。
連日新聞紙上でも取り上げられるこのテーマですが、論じられていることと言えば
「同一労働 同一賃金」や「長時間労働」といったことが中心です。
つまり、制度的な話がほとんどで、本当に意味での「働き方」については言及されていません。
ここで私が申す「本当に意味」とは、個々人が主体的に自身のこの先のキャリアについて考えること。と言い換えられます。
本格的なAI時代の到来、超少子高齢化社会への突入、情報技術のさらなる進歩によって
我々の「働き方」はますます多様化していくことが予想されます。
従来のように、一つの会社で定年まで働くこと自体が、もはや稀有なスタイルとなる時代がすぐそこまで来ています。
そのような激変する環境の中、いかに自分らしくキャリアをデザインしていくか?
それこそが、今論じるべき「働き方改革」ではないでしょうか?
しかし、残念なことに、そのような時代の到来に備えて、一体どのような能力開発が必要で、それをどうすれば、習得できるのか?具体的に政府は見いだせていません。
官民一体となった職業訓練、能力開発が必要という課題認識はあるものの、その具体的な方向性や解決策は提示されていないのも現状なのです。
たとえば、AI時代に消滅危機にさらされていると言われる、営業職に従事する担当者は、今どのようなスキルを磨くべきなのか? AIと協働する道はあるのか?など。
総論ではなく、各論で示して欲しい。
人材育成に携わる人間としては、ここをぜひ、深めてもらいたい。
より一層、時間をかけて協議頂きたいと考えるのです。
人材育成コンサルタント 田原洋樹